れぽてんの雑感

夏川椎菜さんと上田麗奈さんと小原好美さんのオタクで美也・エミリーPです

※ネタバレ注意 宮尾美也について私が知っている二、三の事柄

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  みなさんこんにちは、れぽてんです。Twitterでは毎日いろいろと語っていますが、ブログの更新は久々となりました。さて、そんな今回は、宮尾美也についての話をしたいと思います。

 テーマは今回のガシャ「心清らかに・・・神聖新春ガシャ」にて追加されたSSR「舞い、捧げて・・・ 宮尾美也」です。衣装に関しては文句の付けようのない最高の出来でした。常々「美也に和服の衣装を」と思っていましたし、その期待を超えるものを通常もアナザーも提示してくれました。MVのスクショが捗りますね。

 問題はその衣装エピソードです。このエピソードを読み、私は、私の中の「宮尾美也観」を根底から否定されたような気持ちになりました。詳しくはこの記事で語っていくつもりですが、どうしても納得のいくものではなかったので、自分の気持ちの整理と、改めて「私が思う宮尾美也という子」を考え、伝えるために今回書かせていただきます。今回の衣装コミュに関しては完全否定のスタンスを取らせていただいたので、もし不快に思われたら、その瞬間ブラウザバックするなど、各々で行動をとっていただければと思います。それでは、長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。

 

・今回の衣装コミュの何が問題か

宮尾美也の根幹であるはずの「歴史的アイドル」を軽々しく扱っている

 美也にとって「歴史的アイドル」というのはオーディションに応募した理由であり、彼女がトップアイドルを目指す道しるべになっているものです(ミリシタ内の宮尾美也のコミュ「メモリアルコミュ1」を参照)。彼女は最初から「歴史の教科書に載る」ことを目標にアイドル活動をしています。では、今回のコミュではどうだったでしょうか。

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P「・・・うん? どうしてそうなるんだ?」

P「衣装を着ただけで、っていうのは、簡単すぎないか?」

 

こっちのセリフじゃい!!!!!!!!!!

このあたりを、ここで、美也に言わせるとかやっていいわけないでしょうが。「歴史の教科書に載るためにアイドルという手段を取った美也」が巫女さんの衣装を着られただけで「歴史に残るようなアイドルになれた」「同じ衣装を着られたから、歴史的アイドルの仲間入り」なんて"""軽々しく"""言うと思いますか?

 私が彼女に惹かれた理由の一つに「歴史的アイドル」というキーワードがあります。「歴史の教科書に載る」という途方もない夢を、アイドルで叶えようと真剣に努力する彼女の姿に、私は強く惹かれたのです。美也にとって「歴史的アイドル」という言葉がそれなりの重みを持っていると思っていたから、私もそれを大事にしてきたのです。それをここで、こんな軽々しく持ち出されて、許せるわけがない。公式が出してきた以上、これが美也の公式の発言となってしまうわけですが、美也にとって「歴史的アイドル」というものが本当に、こんなに軽いものであったとしたら、私はもう美也Pとしていることはできません。私が信じた彼女の夢は、彼女にとって夢でもなんでもなかったということなのですから(ゆえにこうして気持ちを表明、整理させてもらっているわけですが)。

 

宮尾美也という子の表層だけを捉えたようなものになっている

 美也といえば、よく「突拍子のないことを言う」というのがあるかと思います。これまでのミリシタのコミュは「美也なりの理由付けがあってその結論に至っている」ということを「理解したうえで書いているのだな」というのが伝わってくるものでした。しかし、今回のコミュではそれが全く見られず「突拍子のないことを言う子」というのだけがクローズアップされていました。例えば「巫女→歴史的アイドル」という発想の飛躍や「(衣装を着ただけで歴史に残れたのは簡単すぎるというPの発言を受けて)本物の巫女になるしか・・・?」というセリフがそれに当たりますが、どうにも美也という子に対する理解が感じられない「突拍子のなさの書き方」なのです。①で少し触れた通り、美也にとって「歴史的アイドル」は重要なものであったはずです。それをこんな形で美也が言うとは到底思えませんし、「歴史の教科書に載る」手段としてアイドルを選んだ彼女が「巫女になるしか・・・?」と本心から言うというのはあり得ないと言い切ってしまっていいのではないでしょうか。

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③「(やる気になってくれたな)」というPのモノローグ

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うるせえ美也はいつもやる気じゃい!!!!!!!!!! なにが「そこはやっぱり、レッスンかな?」だ!!!!!!!!!!

 

・・・せめて「(悩みを上手く解消できたみたいだ)」とかだったら許せたかもしれません。

 

宮尾美也という子について

 今回の衣装コミュの問題点を洗い出したところで、ここからは「これまでミリシタが提示してきた美也」を再確認し、改めて宮尾美也がどんな子なのかを考えていきたいと思います。

 

宮尾美也の根幹 彼女がアイドルを目指した理由

 美也と「歴史に残るアイドル」の関係性は「メモリアルコミュ1」に詳しいです。振り返ってみましょう。

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ここから、美也がアイドルを目指した理由は①歴史の教科書に載りたいと思ったから②みんなを楽しい気持ちに、笑顔にすることならできると思ったからーーーの2点と考えることができるでしょう。ここで重要なのは①です。これまで散々述べてきたことですので、改めて言う必要はないですよね。

 そのうえで「なぜ数ある手段の中からアイドルというものを選んだのか」はかなり考察の余地のある問題だと私は思っています。ここに関してはいまだに明示されていないですが、曲名カードなどで掘り下げられる日がいつか来るのでしょうか。

 

②美也は目指すもののためには努力を惜しまない

 美也は努力の子です。その努力の方向性がずれることもままありますが(R「マイペースユニット 宮尾美也」参照)、自分に足りないと思うところに時間をかけて向き合うことのできる子です。「メモリアルコミュ4」を見てみましょう。

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「歴史に残るアイドル」というとても大きな目標を持ちながら、目の前にあることに誠心誠意取り組み、かつ自身の今の立ち位置をしっかりと自覚している。そのうえで(美也なりに)結論を出し、努力できる。努力の方向性がずれていると思った時は、Pが少し軌道修正してあげればいいのです。どんな努力であれ、努力ができる人間にきっと悪い結果は訪れません。

 

③失敗を自覚し、そこからまた起き上がって立ち向かえる強さを持っている

 ②で述べたように、美也の努力は時々方向性を間違うことがあります。そのために、失敗をすることも少なくありません。それでも美也はいつも笑顔です。だから「失敗を何とも思っていないのではないか」と思われることもきっと少なくないと思います。でも、美也は美也なりに失敗を気にしていて、それでいて笑顔でいるのです。「メモリアルコミュ5」やSSR「三姉妹カフェ[ネコ] 宮尾美也」の覚醒コミュにそれが垣間見えます。

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また、この部分はコミカライズ『Brand New Song』3巻12、3話や『Blooming Clover』7巻24話にも詳しいです。今回はミリシタから見える美也ということで、詳細を語るのは控えますが、美也がとても強くて、そこがとても魅力的な子なんだということは知っていてほしいです。

 

 

 以上が、私が好きになった、私がプロデュースしようと思った、私が現在知っている宮尾美也という子です。だからこそ、今回のSSRの衣装コミュの出来が残念でなりませんでした。美也と「歴史的アイドル」という、彼女の根幹に関わる命題は、あんなに軽く扱っていいものではないのです。絶対に。

 

・最後に

 ここまで好き勝手言わせてもらいましたが、共感をいただけるばかりではないだろうことは無論承知です。今回の衣装コミュを肯定できる方もきっといらっしゃることでしょう。私は、私が美也Pである立脚点を今回のコミュで汚されました。そして、それを絶対に認めないためにこうして記事を書きました。私が見てきた美也はこういう子で、だからこそ、今回のコミュこそ何かの間違いだと、そう訴えるためにこんな足掻きをさせてもらいました。私とは違う見方をされている、違う見方ができる同僚の方もいるはずです。私の見え方を押し付けるつもりはありません。ただ、知ってほしかったのです。一意見として、こんなことを思っているPがここにいることを。

 

 これからも私は美也をプロデュースし続けます。

 

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Cleaskyと「笑って!」② ~天海春香学会誌寄稿によせて~

 みなさんこんばんは、れぽてんです。なんか5カ月ほどブログを更新していなかったようなので、生存報告の意味も込めて、短く書かせていただきます。

 

 お知らせです。『天海春香学会誌 Vol.2』という同人誌に記事を寄稿させていただきました。

 そもそも「天海春香学会誌ってなんだよ」って人に簡単に説明しますと、天海春香さんが大好きな人たちがイラストや文章を寄稿している同人誌になります。どの作品にもすさまじい熱量が込められています。「いやお前美也Pやんけ」と思われた方もいるでしょう。そのあたりの事情も含めて、Vol.2の方に書かせていただきましたので、ぜひ世に出た暁には購入を考えていただければと思います。

 私が寄稿したテーマは「Cleaskyと『笑って!』」です。なぜCleaskyに「笑って!」があてがわれたのか、その考察と解釈をメインに語らせてもらいました。6,000字ほど。そんな長くなる予定はなかったのですが、書きたいことをすべて盛り込んだらそんな字数になってしまいました。

 

 もちろん私以外にもさまざまな人が記事やイラストを寄稿しています。保証します。素晴らしい同人誌になるはずです。販売は12月末予定とのことらしいので、ぜひ購入していただければありがたいです。その中で、私の文章も飛ばさず読んでもらえればと思います。字数に見合った内容のものは書けたと自負していますので。

 

 それでは、今回はこのあたりで。気が向いたらまた更新します。

Cleaskyと「笑って!」①

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 みなさんどうも、れぽてんです。今回はCleaskyと「笑って!」についてです。MTG06、聞いてて普通に泣きました。そしてミリオン6thで披露された彼女たちの「笑って!」カバーは方々に衝撃を与えたと聞いています。

 私はCleaskyが大好きです。願わくは、彼女たちの世界観をもっと深く理解してあげたい。いろいろと考えている過程を一旦ここにまとめようと思います。

 

・ミリ6thでの「笑って!」のパート分け

エレナ 美也 2人

 

くり返す毎日は 止まること知らないから

悩んだり泣いた時間も 通りすぎてゆく

 

楽しいことだけじゃないけど 私がんばってるからね

 

「笑って!」のメール くじけそうなとき いつも読み返すよ

今はときどきね週末の報告 それよりも声が聞きたい、会いたいよ…

 

雨の中 急いでる君を偶然見かけた

むずかしい顔してたから 声かけられずに

 

約束なんかしてないけど 明日会いにゆこうかな

 

たくさんの出会い 卒業してから もう2年経つのね

思い出は薄れないけれど増えない ここに止まっていたら何も変わらない

 

突然の着信 「昨日見かけたよ!」って

これもまた運命だね? 勇気をくれた

 

大切な思い出 しまい込んでた 大事にし過ぎてた

今日という未来は開き続けるから 新しい出来事きっと待っている

 

「笑って!」のメール 忙しそうな 君にも送るね

ほんとに伝えたい事はひとつだけ 目を見て言いたいから、会いにゆきます

 

 個人的に、このパート分けにはとてもとても深い意味が込められている気がしています。Cleaskyの物語、そして「笑って!」の歌詞から考えて、これ以外のパート分けは考えられません。

 

・「笑って!」は誰に宛てた曲?

 上記のパート分けとも関係しますが、Cleaskyの「笑って!」は一体誰が誰に宛てた曲なんでしょう。原曲は春香さん一人が歌っています。なので、そこを立脚点に考えることができます。彼女の心情、心境、境遇を歌ったものとして解釈することができるでしょう(このあたり正直かなり議論の余地はありますが、ひとまず)。

 では、Cleaskyの2人で歌われたこの曲はどう解釈すればいいのでしょうか。美也からエレナに宛てた曲? それともエレナから美也へ? はたまた別の解釈があったり? パート分けこそその答え、と言ってしまえばそうかもしれませんが、きっとこの部分は「笑って!」という曲単体で考えていても結論が出ないのだと思います。そのヒントが、ライブでの劇中劇にあります。

 

・虹色letters、笑って!、そして想い出はクリアスカイ

 劇中劇、「笑って!」の1番でエレナは手紙を書いています。ドラマCD本編でも少し言及がありますが、手紙は作中終盤のキーアイテム。「虹色letters」の歌詞にも「未送信letter」、「宛先ないletter」とあったりします。さらに「笑って!」の「本当に伝えたい事はひとつだけ 目を見て言いたいから、会いにゆきます」なんかの歌詞もここに絡んできそうです。

 想い出はクリアスカイに関してはまだちょっと考察できていない部分が多いので何とも言えないのですが、要はこのCleaskyが披露した3曲は地続き、一本線でつながっているはずなのです。このあたりドラマCDの内容ももうちょっと精査したいところ。

 

 とりあえず今回はこんなところで。まだまだ全然考察できていないので、あくまで過程の整理、材料の提示に留まってしまいましたが、今後いろいろと考察(という名の妄想)を巡らせていきたいですね。

天海春香について

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 みなさんこんにちは、れぽてんです。以前こんな記事を書きました。

wafumiru.hatenablog.jp

タイトル通り「天海春香がわからない」という私の気持ちをぶつけたものです。この記事を書いてから約1週間、ついにアニマス全25話を完走しました。そこで改めて「アニマスで私が見た天海春香」をまとめたいと思います。私が現状書ける、私の抱いた天海春香観です。少し長くなりますが、どうかお付き合いくだされば幸いです。

 

天海春香はなぜアイドルをやっているのか

 春香さんとはどんな子なのかを知るためにアニマスを見始めたわけなんですが、すぐこの疑問に行き当たりました。アニマス、思っていた以上に春香さんの影が薄い。22話までで春香さんについて得られた情報がほとんどなかった。彼女にスポットライトが当たらない。たまに何かを言ったかと思えば「みんな頑張ろう!」といった旨の発言で周りを励ますばかり、サポートするばかりで、彼女自身の心の内が全く見えてきませんでした。でも、それが光を放ったのが24話、病室での千早のセリフです。

 

ある家族の話です。いつも一緒で、仲が良くて、誰かが転ぶとすぐ手を伸ばして助け合う。そんな家族がいつの間にか離れ離れになっていて・・・。転んだ時、いつも真っ先に手を伸ばしてくれた人が一人で悩んでしまっているのに、それを助けられないほど、みんなが遠く離れ離れに・・・。

 

このセリフを聞いた瞬間、私の中の今までの春香さん像がひっくり返りました。「転んだ時、いつも真っ先に手を伸ばしてくれた人」という千早の言葉が言い表してくれています。影が薄かったんじゃない。サポート役に回っていたのでもない。天海春香という子は、そういう子なんだと。22話までずっと見てきた彼女こそが彼女だったのだと。このシーン、鳥肌が立ちました。

 

ねえ、春香はこの仕事・・・どうしてアイドルになろうと思ったの。

 

憧れだったから。小さい頃からずっと。眩しいステージにいっぱいの声援。それがね、会場全体を一つにして、もっと大きな熱気になる感じ。

 

 春香さんは11話で千早にそう語っています。憧れ。夢。1話でも、彼女はそう言っています。私はこれを聞いた時、正直なところ全くピンと来ていませんでした。理由が普通すぎる。絶対他に何かある。そう思ったのです。この春香さんの言葉を、私は素直に受け入れることができませんでした。

 

そして24話。偶然出会った園児たちに春香さんは765プロの仲間たちを見ます。そんな中、一人の子を自分に重ねます。

 

うん! 春香ね、おっきくなったらアイドルになりたい! アイドルになって、それでみんなで楽しくおうたうたうの!

 

このセリフ、そしてここからの「まっすぐ」で涙が止まりませんでした。春香さんがアイドルをやっていたのは他でもない、最初から言っていた通り「夢だったから」、「アイドルをやりたいから」なんですね・・・。そのことがようやくこの時、心の中にストンと落ちてきました。

 

・「みんなで一緒に」という春香さんの願い

 23、24話で春香さんはしきりに「みんなで揃ってライブの練習がしたい」と言っていました。私は最初、というか23話まで、なんでそんなに春香さんがライブを重視しているのかわからなかったのですが、その解がまさに24話の美希のセリフにありました。

 

迷子になっちゃいそうだったから。美希ね、アイドルのお仕事楽しいの。キラキラでわくわくできるから。だから前ばっかり見て、どんどん走ってって・・・でも気づいたの。このまま進んじゃったら迷子になっちゃうかもって。どこへでも行けるのは「ただいま」って帰れる場所があって、そこで笑ってくれる人がいるからかなって。そこにいる人が笑ってくれるからかなって。

 

春香さんは決してライブの成功だけを思って発言していたわけじゃなかった。彼女が大切に思っていたのは「みんなで」という部分。どんどん忙しくなっていって、それぞれが離れ離れになっていた現状を誰よりも理解していたからこその言葉だったんですね。

 

 また23話の中で、どんなに忙しくても事務所に顔を出す春香さんを描いたシーンがあります。

 

小鳥さん、今日私以外に誰か事務所に来ました?

 

春香ちゃんだけよ。まあ、これだけスケジュールが詰まってると、なかなかね。

 

・・・ですよね。

 

この後、春香さんがお茶を飲んで一瞬静寂が訪れるカットがあるんですが、そこがヤバイ。このカットがあるのとないのとでは我々が感じる春香さんの心の内が決定的に違います。天才。

この後すぐプロデューサーが来て、春香さんは「みんなで一緒に」という思いを新たにするわけなんですが、このあたりが23話ラストを受けての24話序盤の春香さんの動揺につながるんですよね。プロデューサーはあの時点の春香さんにとって唯一価値観を共有できる存在であり、支えだったから。そのプロデューサーを表舞台から突き落とす脚本、マジで鬼だと思います。しかもそれがあったからこそミュージカルの主役を春香さんが射止めるという展開。鬼畜の所業です。どこまで春香さんを追い詰める気だ。当時リアルタイムで見ていた春香Pさん、そうでなくともアニマスを見た全春香Pさんの胸中、お察しします。

 しかし、この鬼のような展開が24話のカタルシスにつながるのも事実。春香さん自身が「なぜ私はアイドルをやっているのか」という自分の原点の気持ちに気づく展開も(ここで冬馬くんの手助けが入るの、グッドです)、周りの他のアイドルの子たちが何を大切にして、どこを「帰る場所」にして活動するべきなのかを自覚するシーンも、アイドルたちの心の揺れ動きと決意がこれでもかと伝わってきました(このあたり、今書いていて「もしかしたらムビマスにつながるのか・・・?」となったので、近いうちにムビマスを見ようと思います)。

 

・最後に

 13話時点、いや、22話時点でさえ抱いていた「天海春香がわからない」という私の感覚は「もしかしたら当然のものだったのでは」と、今振り返って思います。なぜなら彼女はそういう子だから。なんというか「アイドルが夢だったから私はアイドルをやっている」という、ありきたりとも言える、普通すぎる彼女の気持ちを視聴者の心に自然に落とすためには、どうしてもあれだけの時間と展開が必要だったのだと思います。

 このブログを書いている最中にも色々と春香さんについてのことが浮かんできます。彼女については考えなくてはならないことがきっとまだ山ほどある。天海春香、本当に難しい。そしてまた、そこに彼女の魅力が詰まっているような気がしています。

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25話ラスト、財布の伏線回収シーン。ここの春香さん死ぬほどかわいい

 

天海春香がわからない

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 みなさんこんにちは、れぽてんです。今回の記事は「天海春香がわからない」です。正直なんの結論もない記事ですが、私自身の今の気持ちの整理と、今を保存しておくことで後で見返せるかなと思い、書こうと考えた次第です。春香さんPがどう思われるのかを少し気にしつつ、形として残しておこうと思います。

 

 「天海春香 is 何。ミリシタだけじゃなんもわからん。AS組に焦点当てたアニマス見れば見えてくるか?」と思い、私は最近アニメ版「アイドルマスター」を見始めました。もちろん初見です。そして13話まで見終わった現在、彼女という人間について得られた情報はゼロです。天海春香という人間がまったく見えてきませんでした。天海春香 is 何。

 

・かわいい

・お菓子作りが得意

・よく転ぶ

・かわいい

・リボンが似合う

・めちゃくちゃポジティブで周りを常に励ます立場

・制服が似合う

・11話の「笑って!」挿入が神(もともとCleaskyカバーで知りましたが、また見え方が変わりました)

 

彼女について得られた情報はこれくらいでしょうか。マジで表面的すぎる。何もわかってない。というかこれ以上わかりようがなかった。彼女は一体何なんだ。

 

 千早、美希、雪歩、やよい、真、伊織、貴音、律子、あずささん、亜美、真美、響にはわかりやすい外見的特徴や言葉遣いがあります。そして、13話見てきて背負っているものなどがなんとなくではありますが見えてきました。でも、春香さんだけはまったく見えてきません。なぜ彼女はアイドルをやっているのか。彼女の心の内に秘めているものは何なのか。そして究極を言えば、なぜ彼女が「アイドルマスター」というコンテンツのセンターなのか(春香さんを否定する意味合いはまったく含まれていませんので、悪しからず)。最後のはアニマスを見ただけではわからない気はしますが。

 

 当然、アニメだけで春香さんを100%理解できるとは思っていません。が、彼女という人間を理解する材料にはなるかな、とは思っています。全部見終わった後、春香さんに対して持っている印象がどのように変わるのか楽しみです。2クール目見てきます。

※ネタバレ注意 「Free Turn」の尊さ ~タイアップだから見せられた二面性~

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 みなさんこんにちは、れぽてんです。現在大ヒット上映中の「劇場版ハイスクール・フリート」、みなさんはもうご覧になりましたか? 私は先日MX4Dで見てきましたが、海戦シーンの臨場感が最高でした。あと明乃とましろがお風呂に入るシーンでほのかに石鹸の香りがしたのは気のせいじゃなかったと思います。噂にあった「女の子の香り」というやつだったんでしょうか。何はともあれ、まだ見ていない方やもう一度見られる方はぜひMX4Dで鑑賞されることをおすすめします。

 今回の記事は、そんな劇場版はいふりで主題歌として使われているTrySailのFree Turnの歌詞解釈についてです。長くなるかと思いますが、どうかお付き合いくだされば。

 

TrySailの曲としてのFree Turn

 私は映画を見る前にFree Turnを単体で聞きました。その時に感じた印象は「まさにTrySailの曲だな」といったものでした。

 

ずっと 当たり前と 同じ道を歩むのだと

この軌跡を 疑うことなど できないよ

 

きっと 忘れていた 決別の日がくることを

 

もちさん、天ちゃん、ナンちゃんは今TrySailというユニットで一緒に活動しています。私たちファンは「彼女たち3人はずっと同じユニットで、この先も同じ道を歩むんだろう」と当たり前に考え、そのことを疑うなんてしていないと思います。私もそう思っています。でも、この詞を聞いてハッとしました。声優界は今や群雄割拠の時代です。先のことなんて誰にも分かりません。あるいはそうでなくとも、メンバーの誰かに、何かが起きるかもしれないのです。"ずっと" なんてものはあり得ないのです。TrySailというユニットに別れを告げなければならない時がいつか来るかもしれないのです。

 

守りたいよ "ただいま" 言える場所

 

今3人はソロとしても様々な場面で活躍しています。天ちゃんは、元からそうでしたが、アニメへの出演が非常に多いですし、もちょも最近重要な役どころのキャラを次々と射止めています。ナンちゃんはアニメへの出演こそそこまで多くないものの、朗読劇への参加やゲーム実況、小説の執筆などを通じ、そのマルチな才能を開花させています。そして、3人全員ソロアーティストとしても大活躍を見せています。まあ、方向性は全く違いますが。そんな、3人がバラバラな活動をしている中でも、TrySailというユニットは彼女たちにとって「ただいま」と言えるような、帰る場所になっているのではないでしょうか。

 Free Turnの詞の端々から感じ取れる、TrySailというユニットとのリンクが、この曲の大きな魅力なんじゃないかと思います。

 

・タイアップ曲としてのFree Turn

 そして劇場版はいふりを見た後、私の中でこの曲に対する印象が180度ひっくり返りました。何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、「Free Turnは劇場版はいふりの主題歌」なんですよね。映画を見て初めて、この曲は明乃とましろについて語ったものである、ということに気づきました。

 

ずっと 当たり前と 同じ道を歩むのだと
この軌跡を 疑うことなど できないよ

 

 この歌詞なんてまさに、劇中でも主題の一つとなった「明乃とましろの別れ」じゃないですか。テレビシリーズで数々の困難を乗り越え、家族となった晴風艦隊ですが、その中でも明乃とましろは殊に絆が深まった2人です。ましろは明乃を艦長として認め、明乃もまたパートナーとして、ましろを心から信頼するようになります。きっと2人は、この先もずっと艦長と副長の関係として同じ道を歩むと疑っていなかったはずです。そんな中提案されたましろの比叡への異動。この歌詞とのリンクを感じます。

 

いっそ 笑顔のまま 送り出すと決めてたのに

まだ気持ちが 受け入れられない 旅立ちを

 

 こことか中盤の明乃の葛藤まんまじゃないですか。もし例の事件がなかったら、きっとましろは比叡に行く決断をしていたことでしょう。その時明乃はどんな表情で、どんな言葉で彼女を送り出すのでしょうか。

 

ほら目指せ進むべき航路(みらい)へ(1番)

 

ほら目指せ進むべき航路(みらい)へ 共に(ラスサビ)

 

 ラスサビ、本質すぎて語るのがはばかられるレベル。この歌詞の仕掛け天才すぎませんか。劇中ラスト、ましろは明乃に対し、比叡には行かないと、そう宣言します。そこでFree Turnが流れる。最高すぎる流れでアドレナリンどばどばですよ。やばくないですか? しかもラスサビ「共に」ですよ? 死ぬ。

 

・Free Turnの二面性

 Free Turnは、TrySail単体として、そして劇場版はいふりのタイアップとして、尊さを二度感じることができる二面性を持った曲なのです。今からでも遅くありません。はいふりを履修していないTrySailのオタクは今すぐテレビシリーズ12話を見て劇場へ足を運んでください。Free Turnという曲の違った一面がきっと見えてくるはずです。

 また逆に「TrySailは全然知らないけどはいふりは好き!」という方、今回だけでもいいです、Free Turnを買って、どうかフルサイズをじっくりと聞いてみてください。刺さりまくると思います。そしてできれば、この幸せが夢じゃないならも聞いてみてください。こちらの曲もめちゃくちゃ尊いです。感じ方は個人差があるでしょうが、私はこれはミケもかの曲かなぁと思っています。

 そんな尊さの詰まったTrySail10枚目のシングル「Free Turn」、本当におすすめなので、ぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。

Free Turn(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

Free Turn(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

  • アーティスト:TrySail
  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: CD
 

 

 

 

・余談 ~私のミケシロ、ミケもか論~

 最後に、話は逸れるのですが、私が劇場版で感じたミケシロ、ミケもかのことを書かせてください。マジで語りたい。

 「ましろから明乃への信頼」と「もえかから明乃への信頼」って、似ているんですけど決定的に違うんですよね。とても簡単に言うなら前者が「ビジネスパートナー的信頼」で、後者が「幼馴染的信頼」なんですよ。劇場版を見た方にはなんとなくニュアンスが伝わっていると信じたいんですが、この2つがはっきりするのが、クライマックスの海戦シーンです。

 まず晴風が要塞に突入するシーンです。もえかが「砲弾が着水した時の飛沫で晴風を隠す」という作戦に打って出るのですが、そこのもえかの明乃に対する信頼の仕方が激熱です。解釈一致です。信用しかありませんでした。「ミケちゃんなら大丈夫です」と言い切るもかちゃんマジ正妻。2人の幼いころから築き上げてきた絆を感じます。

 もう一つが、晴風が要塞から脱出するシーン。ここではましろから明乃への「うちの艦長なら何とかしてくれる」という絶対的信頼を感じ取れ、ここもまた最高です。この辺りはテレビシリーズを見ているとより "エモさ" を感じられるのではないでしょうか。

曲の強さと魅せ方 ~武道館で見せた水瀬いのりの成熟~

 みなさんこんにちは、れぽてんです。水瀬いのりさんの3rdツアーの当落がとうとう1週間後に迫ったわけですが、私は予習&復習がてら彼女の3枚のライブ円盤を見返していました。その中で改めて思ったことを言語化しておこうと思います。主題は「水瀬いのりのライブの楽しさとは何か」です。多分に主観が含まれた記事になるかと思いますが、どうかお付き合いください。

 

・私が感じた水瀬いのりのライブ

 私はいのりんのライブには、1stのReady Steady Go!、1stツアーのBLUE COMPASS千秋楽幕張、2ndツアーの武道館2Daysに参加しました。その中で、1stと1stツアーのライブは心から楽しかったかというと正直微妙でした。楽しくなかったわけではないんですが、どこか物足りなさがありました。言ってしまえば、TrySailのライブの方がよっぽど楽しかったです。推しのライブに行っておいて「楽しくなかった」とか同じファンの方から刺されるかもしれませんが、そう感じてしまったのです。

 そんな評価が完全にひっくり返ったのが武道館のライブでした。マジでめちゃくちゃ楽しかったです。1stと1stツアー、TrySailのライブ、そして2ndツアー。そこにどんな差があるのかを考えていくと、大きなものに「コール&レスポンスの量の差」があるのかな、という結論に至りました。

 

・セトリ分析 ~欠けていたものは何か~

 そんなわけで早速セットリストを見てみることにしました。3つのライブから、コール&レスポンスのある曲を箇条書きにしてみようと思います。

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1stライブ、1stツアー幕張、2ndツアー武道館②のセトリ

・1stライブ

Ready Steady Go!、コイセヨオトメ、harmony ribbon

・1stライブツアー幕張

Million Futures、harmony ribbonReady Steady Go

・2ndツアー武道館②

Step Up!、ピュアフレーム、Ready Steady Go!、コイセヨオトメ、約束のアステリズム、harmony ribbon、Million Futures、Catch the Rainbow!

 

武道館に関しては、brave climberとTRUST IN ETERNITYを入れてもいいかもしれません。コールがある曲ではないですが、まず間違いなくUOを折ります。ブチ上がります。

 こう見ると一目瞭然ですね。そんなわけで、私が思うに、水瀬いのり1st、および1stツアーに欠けていたものは「観客が声を上げてとことん盛り上がれる曲」だったのではないでしょうか。正確に言えばその数ですが。

 

・ライブ経験の数

 そのライブが「楽しかった」という感覚はもちろん、コールの量だけで決まるわけではありません。盛り上がれる曲の多さに追加して、いのりん自身のソロライブの経験であったり、ソロライブでなくとも、キンスパやアニサマ等、数多くのステージに立ったことが彼女にとって大きいのかなと思います。あおりやダンスのキレ、観客を意識したフリなど、ステージ上でのパフォーマンスの幅が初めの頃とは比べ物にならないレベルで上がっています。

 

・最後に

 以前私は武道館公演の感想としてこんな記事を上げました。

wafumiru.hatenablog.jp

そのタイトルに私は「到達点」という言葉を使いました。いのりんがソロデビューしてから3年と半年という時に立った武道館というステージ。7枚のシングルに3枚のアルバム、彼女はその間に実に51もの曲を出してきました。ライブで盛り上がる曲、聞かせる曲、かわいい曲、かっこいい曲、ストーリー性を感じさせる曲・・・本当に多種多様な曲をリリースしてきて、いのりん自身もさまざまな経験を積み重ねて、自ら作詞もして。そして、彼女は満を持してこの舞台に立ちました。私はこの公演に参加して、今までの彼女の道程のすべてはこの瞬間に繋がっていたのかと、そう感じました。だからこそ「到達点」という言葉を使ったのです。「このライブに水瀬いのりの全身全霊を見た」、「これが水瀬いのりの今の全力である」ということを何とか伝えたかったのです。

 そんな彼女の3rdツアーが6月から始まります。自信を持って言えます。今回のツアー、間違いなく楽しいです。絶対に楽しくなります。水瀬いのりのライブに行ったことがある人も、あるいはそうでない人も、ぜひどこかの公演に足を運んでみてください。武道館という舞台を経験し成長したいのりんの見せてくれる景色が、私は今から楽しみで仕方ありません。