れぽてんの雑感

夏川椎菜さんと上田麗奈さんと小原好美さんのオタクで美也・エミリーPです

武道館公演感想 声優アーティスト・水瀬いのりの到達点(2019.7.8追記)

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2019.7.8 ダブルアンコールに関しての部分に追記を施しました

 

 久しぶりの投稿です。前回の記事が1月30日とのことで、5か月ぶりですね。主に就活のせいです。ようやく落ち着いたので、これからは定期的に更新していけたらなと思います。

 

 6月28日と29日にありました「Inori Minase LIVE TOUR 2019 Catch the Rainbow!」に参加してきました。二日連続でライブに参加するというのは初めてで、さらにいのりんのライブは一年ぶりということでかなり楽しみにしていました。結論から言いますと、心の底から、めちゃくちゃ楽しかったです。

 

・私にとっての水瀬いのりライブ

 私はこれまで彼女のソロライブには、東京国際フォーラムでの1stライブと、幕張メッセでの1stライブツアー千秋楽に参加してきました。その二公演から、正直そこまで期待はしていなかったというのが本音です。TrySailのライブの方が、自分の中ではより充実したコンテンツでした。何回か考えたことはあるのですが、武道館公演を終えて、改めてその理由を考えてみると、「ライブを想定した曲をいくつ持っているか」「観客がどこでどう盛り上がるかをどれだけ把握しているか」の二点なのではないかと思いました。今回のいのりんのライブには、かわいい曲もあればかっこいい曲もあり、聞かせる曲、そして盛り上げる曲も十分にありました。そして何よりその配分と順番がよかった。

 当たり前のことではあるんですが、TrySailの方が何倍もソロライブの回数を重ねています。成熟度に差があるのは当然のことです。回数を重ねることで、観客の盛り上げ方であったり、自身のパフォーマンスの出し方であったりを学んでいくはずです。「観客と一緒に盛り上がれる曲」「魅せる曲」が揃い、「水瀬いのりがその表現の仕方を理解した」ことが、今回のライブで私が抱いた印象につながったのだと思います。

 

 ・水瀬いのりは声優アーティストである

 さて、今回のライブ、私には特に語りたい部分があります。一つは水彩メモリーです。まさかあの曲があそこまで化けるとはまったく予想していませんでした。とんでもないものを聞かされました。歌手・水瀬いのりの歌唱力と、声優・水瀬いのりの演技力。二つが合わさって唯一無二の世界観を作り出していました。

 かつての恋人と過ごした日々を、別れてしまった今、思い出として振り返る。思い出しては別れてしまったことを悔やみ、自分の中の「好き」という気持ちを伝えきれなかった未練を断ち切れない。今すぐにでも会って、あなたに大好きと、今度こそ何度でも言いたい。水彩メモリーはそんな曲です。いのりんの歌唱から、主人公の気持ちが手に取るように伝わってきました。歌唱後の鳴り止まない拍手が示していたように、この曲は頭一つ抜けて素晴らしかったように思います。

 もう一つが、ツアーのタイトルにもなっているCatch the Rainbow!です。いのりんが泣きました。一日目は一番のサビの「しあわせ」が歌えず、観客がそこを歌うという一幕もありました。武道館というアーティストなら誰もが憧れる舞台で、自身が初めて作詞した曲を披露するというのは、いのりんにとっても特別なものだったのでしょう。彼女があそこまで感情を表に出したこと、出せたことに、こちらも泣きそうになりました。

  二日目のMCでいのりんは「私がこんなに泣いていることにみんな驚いているかもしれない」と言っていました。はい、驚きました。というのも、ラジオや雑誌などのインタビューから、私は彼女にドライな印象を持っていました。何事にも動じず感情を動かさない。いのりんはそんな人だと思っていたのです。もちろん発言の節々からファンを思ってくれていることはわかるし、出演した作品への愛は伝わっては来るんですが、感情の表現の仕方の振れ幅が狭いというか。そんな彼女が歌唱途中に泣いて、歌えなくなるほどです。どれだけこの公演が特別で、そして支えてくれている全員に感謝の気持ちを持っているかが伝わってきました。

 

・最後に

 いのりんのアーティスト人生において、この武道館公演は一つの区切りになったのではないでしょうか。彼女が今見せられるすべてがこのライブには込められていたと思います。でも、水瀬いのりはこんなものではないでしょう。ファンから求められている自身の形と、自分がこの先理想とする形。それがより明確になった今、彼女はますます成長していくはずです。水瀬いのりが思う理想の水瀬いのりと、ファンが求める水瀬いのりがある中で、これから先、まだまだ多くの可能性を我々に見せてくれるのだろうと思います。できることなら五年後十年後、再び彼女が武道館という舞台に立てることを祈って、これからも応援し続けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・アンコールの意味

 さて、ここから先は私が唯一この公演で不満だったことを挙げようと思います。読む読まないは自己責任でどうぞ。

 武道館二日目のダブルアンコールについての話です。私は、ダブルアンコール前提の進行を組んでいた今回のライブの姿勢に違和感を覚えざるを得ません。

 二日目、アンコール最後の曲Catch the Rainbow!を歌い終わった時、一日目とは違い挨拶なしに、すぐにいのりんがはけました。そして観客の「もう一回!」の声に応え、再びステージに戻ってきます。私の頭の中にクエスチョンが浮かびます。別に私はダブルアンコール自体に不満があるわけではありません。本当に素晴らしいライブでしたし、たとえ彼女が一日目と同じ流れでステージから降りたとしても、おそらく「もう一回」の声は挙がったでしょう。むしろその流れであってほしかった。アンコールは観客主導であってほしかった。ライブをする側として、予想されるすべての事態を織り込んだ予定を組むのは正しいです。ダブルアンコールだってそりゃあ想定済みでしょう。でもその判断は観客に一任してほしかった。一日目と同じく最初のアンコールでライブのすべてを終えて、それでもなお観客が彼女を求めて声を挙げたのなら登場する。その形を取ってほしかった。

 以上、私が不満に思ったことでした。私は声優ライブにしか行ったことがありませんし、その声優ライブでさえそこまで数多く足を運んできたわけではありません。アンコールがどういう形を取るのが正解かなんてわかりません。ただ、ダブルアンコールとは何か、いや、アンコールとは何か、今一度考える必要性を感じたのは事実です。観客もまた、ライブを作る一員なのですから。

 

(追記)7月8日に放送されましたメロフラで、このダブルアンコールに関していのりん自身から説明がありました。曰く「かなりテンパっていた」そうです。アンコールの時点ですでに涙でどうしようもなく、告知すべき内容もすっぽかしてステージからはけてしまったみたいです。私はまだまだ彼女のことを見られていないようですね。今一度精進し直します。疑ってごめんねいのりん。