れぽてんの雑感

夏川椎菜さんと上田麗奈さんと小原好美さんのオタクで美也・エミリーPです

想いを届けるということ 私が駆け抜けたミリオン10thツアーのお話

 ミリオン10thライブツアー、皆さまお疲れさまでした。運営サイドはもちろんのこと、参加した私たちプロデューサーサイドも、それぞれがそれぞれの形で楽しみながら、駆け抜けたことかと思います。

 

 コンテンツの10周年。並々ならぬ想いを抱えていた方も、「ライブだ!!!!」という気持ちでいた方も、出会って日は浅いけれど「素敵だな」と思っていた方も、あるいはこれで区切りをつけた方も……他にもたくさんの「色」が混じり合った1年だったように思います。私自身も、いろいろな「温度感」に触れながらの1年でした。

 

 私はこのライブ、Act-1〜4全ての公演で宮尾美也桐谷蝶々さんにフラワースタンドAct-1、3、4)と楽屋花(Act-2、3)を贈らせていただきました。

 

 ここでは企画主催としてではなく、この1年間の清濁織り交ざった私の個人的な「主催に懸けた想い」を綴らせてください。

 

 

 

 私にとってフラスタは「応援の形の究極」でした。「理想」と言い換えてもいいかもしれません。参加者様の管理、事務連絡、お花のデザイン決め、お花屋さんとのやりとり、スケジュール管理、お金を預かることの重大性……これらの手間を考えたら、「どれだけの熱量="好き"があれば、そんなことができるんだろう」とずっと思っていました。ライブ会場に並ぶお花の数々を写真に収めながら、それは憧れであったと同時に、自分には決してできないことだろうと思っていました。

 

 別に、そのために今までやってきたわけではありません。2019年12月に「美也を担当する」と心に決めてからずっと、想い・目標は一つです。

 

 

「同担にとどまらず、美也の魅力を『この子を(存在は知っているけれどよく)知らない人』『この子にまだ出会っていない人』たちに届ける」

 

 

 そういった人たちから「美也ちゃんって素敵だよね」「美也ちゃんの曲いいよね」などと言ってもらえるように……行動が伴えていたかは分かりませんが、気持ちとしては変わらないものとして、今も抱いています。

 

 

 

 いつからかはあまり覚えていません。何かきっかけがあったようにも思います。「想いを一箇所に集めて、形にしてそれを届けることの大切さと尊さ」は、気づけば私の中で大事な、一つの「応援の指針」になっていました。

 

 新型コロナの世界的な流行により、ライブやお花文化が一度全てストップしてしまったことは、「リセットがかかった」という意味で、新規参入のハードルを下げてくれたように思います。もちろん多くの方にとって、感染症の蔓延は「プラスのこと」ではなかったはずなので、これ以上は書きません。

 

 

 

 その日のことは今でもよく覚えています。

 

 あの時。あのタイミング。私の周囲にいて支えてくださる方々の存在。自分の中にある熱意。「やれる」と思えました。あの瞬間が「スタート」でした。

 

 MOIW2023ののぼり企画が発表された次の日。必死で文章を考えたことも、震える指で送信をタップしたことも、待っている間の「生きた心地がしない」緊張感も、ご快諾のお返事をいただけた瞬間の安堵感と企画への使命感も、全部全部覚えています。

 

 過去に企画を立てていた方々に倣ってツイプラを立てて、ご助言や叱咤激励をいただきながら必死に宣伝をして、形にしていって……晴れ空の下、当日現地で見た「美也のぼり」は、私にとってはどののぼりよりも輝いて見えました。

美也のぼり。Cleaskyとしての出演だったので、セーラードリーマーで

 

 Act-1。縁あって、「あなたが主催で美也のフラスタをやるなら、描かせてもらいたい」と言っていただけました。奇跡か何かだと思いました。偶然にもそれは、公式がフラスタ受け入れOKの告知を出す1日前で。

 

 ライブが終わって翌日は美也の誕生日。なら、それを目一杯お祝いするような、華やかなフラスタにしたいと思いました。美也と蝶々さんが笑顔になってくれるように、コンセプトもデザインも一緒に考え抜きました。(初めてで見通しが甘かったせいで)余らせてしまった予算で、真っ赤な楽屋花も贈りました。

フラスタ(左)は、「幸せ」が全体から伝わるように。楽屋花は、美也の内側に秘める「情熱」「熱意」をコンセプトにしました

 

 現地で寄せ書きも集めました。こんなにも美也を、蝶々さんを好きな方がいるんだなって、私まで一緒に嬉しくなりました。

寄せ書き。SSA現地の2日間で集めました

 

 Act-2。フラスタの受け入れはありませんでした。普通の楽屋花でも良かったんです。でも、せっかくなら美也と蝶々さんに驚いてほしかったし、忘れられないような物を贈りたかったから、「フラワードレス」という選択をしました。

ハニーオブバタフライのフラワードレス。5th~9thの振り返り公演だったので、ミリシタの美也の要素を出せればと思いました

 

 Act-3。私のわがままで、「装飾類は付けずにお花とパネルで作りたい」と言いました。フラスタはお花が主役というのは大事にしたいなと思っています。アニメ放送期間中のライブだったので、コンセプトは「はじめまして」にしました。開演前、ミリシタ公式が取り上げてくれたことは忘れられません。楽屋花も贈りました。

フラスタ(左)には赤・青・白のバラを使いました。本数にこだわって、意味を込めたのが思い出深いです。楽屋花は美也の担当カラーの「d7a96b」に近いお花を入れてもらいました

 

 そして何より、蝶々さんがフラスタとの2ショット写真を撮ってくれました。信じられませんでした。夢かと思いました。何かの間違いかと思いました。人生で一番の宝物です。

 

 Act-4。10周年の最後のライブ、ありったけの「好き」と「ありがとう」を届けたいと思いました。だから、二つ出しました。

 

 美也のフラスタは、私たちから手渡しで花束を贈って、それを美也が受け取ったような雰囲気を出したかったから、等身大パネルを使いました。Cleaskyのフラスタは、一緒に考えに考え抜いて、これ以上ない物を作れました。

美也に宛てたもの(左)とCleaskyに宛てたもの

 

 

 

 私にとってはMOIW2023から始まった、企画主催として駆け抜けた1年間。「どうやったら喜んでくれるだろう」「何をもらったら嬉しいだろう」───私なりに、美也と蝶々さんのことを考え続けた1年間でした。

 

 同じくらい、参加してくださる皆さまお一人おひとりのことも考えた期間でした。企画に託してくださった想いは、同等かそれ以上にして、美也と蝶々さんに届けなければいけないものです。少しでも「企画に参加できてよかった」と思っていただけるよう、私にできる形で礼を尽くして、やれることは全部やらせていただいたつもりです。

 

 

 

 そしてこの1年は、悩み続けた毎日でもありました。過去のミリオンのフラスタを見ながら、今いる他の美也Pの方々を見ながら、「私なんかで本当に良かったのか」と。

 

 大した人間じゃないんです。主催に向いていないと思ったことが何度あるかと聞かれたら、数え切れませんと答えます。周りを見れば、私なんかよりもよっぽど美也を、蝶々さんを理解して、愛している方がたくさんいるのに。その方々が主催したほうがよっぽど素敵なプロデュースができただろうに。私が主催し続けたことで失わせてしまったものがどれだけあるだろうかと、思い続けて。

 

 実際に、最後はミスをしてしまいました。結局私は、想いを預かることの重みも何も、理解できてなかったんです。分かってたんです。そもそもは、こういうことをどこかでやらかす人間なんです。

 

 他の方だったらもっと上手くできたかもしれない。他の方の機会を失わせちゃってたかもしれない。

 

 

 

 

 

 けど。けど! けど!!!

 

 

 

 

 

 今回動いたのは、他の誰でもなく、私だったんです。

 

 「私なんかが」ってずっと思いながらも、「ありがとうございました」って言葉をいただくたびに、「私だったからやれたことも、つなげた縁も、届けられた想いもあったのかな」って、少し思えたんです。それは、失敗してしまった事実の免罪符にはなり得ないけれど、もう一度立ち上がって前を向く勇気をくれるものとしては、十分でした。

 

 

 

 

 

 1年間、美也と蝶々さんに宛てたお花を出し続けました。

 

 1年間、たくさん悩みました。たくさん苦しみました。

たくさん考えました。

考えて、考えて、考え抜きました。

 

 お花企画の主催は、大きなプレッシャーであったと同時に

こんなにも多くの方が

美也を、蝶々さんを応援してあげたいと思っているんだなと

実感できる機会でもありました。

 

 ずっとそのことを一番近くで感じることができて、幸せでした。

私一人では絶対に叶えられなかった「夢」でした。

 

 「たくさんの方に応援していただいて、

宮尾美也ちゃんは幸せですね」

 

想いは届いていました。

この言葉を見た時、心からそう思えました。

涙が出ました。

 

 

 

 ミリオンライブ10周年。

誰にとってもきっと特別で、大切だった1年間。

 

 

 

 そんなタイミングで、世界で一番の担当アイドルに宛てた

お花の主催をできたことは

 

 

 

 私のプロデューサー人生における

一番の誇りです。