れぽてんの雑感

夏川椎菜さんと上田麗奈さんと小原好美さんのオタクで美也・エミリーPです

メ? モ♪ ル☆コミュ再考


 せっかくの美也上位イベントなのに、美也が主役になっていない───そんな声を、よくかは分からないけれど、耳にするコミュがある。2020年2月に開催した「メメント? モメント♪ ルルルルル☆」だ。今日はこのイベントコミュについて、本当に美也上位のコミュの内容としてふさわしくなかったのか、再考していきたい。

 

 コミュを簡単に振り返っておこう。ミリシタ内で確認できる「あらすじ」から引用したい。1話「ココはドコ? ワタシは……姫?」はこうだ。

 

次の天体公演が開催決定。プロデューサーは美也、まつり、未来をメンバーに選ぶ。打ち合わせの日、外で野球中の昴がホームランを打った時、一瞬の閃光が辺りを包む。そしてやってきたまつりは、記憶を失っていた……

 

ミリオンライブではありがちななんとも素っ頓狂な入りである。確かに、ストーリー全体で話の中心にいるのはまつりだ。「記憶を失う」という、言い方はアレだが「目立つ」ポジションにいて、美也と未来、そしてプロデューサーはまつりのために奔走することとなる。

 

 

 

 ここで考えたいのは、美也がこのコミュでどう動いたかである。美也はまつりが記憶を失っている期間中、ただひたすらにまつりのことだけを考えて行動していた。記憶がないまつりに誰よりも寄り添い、まつりのことを想っていたのが美也だ。そう、

 

まつりが何かを思い出せるように、海美と環にレッスンにいてもらったり、ウミウシを一緒に見に行ったり。

 

 

記憶を失くしたことをまつりが悲しく思わないように、それ自体を公演のテーマにしようと提案したり。

 

 

ストーリーの終盤、元のまつりに戻ったことにいち早く気付いたのも美也だった。

 

 

「まつりちゃんの記憶、絶対に、取り戻してみせますからね」───このセリフに集約されているように、そんな美也の優しさと他人を想う心を描いていたコミュが、メ? モ♪ ル☆だったように私は思う。

 

 

 確かに一見して、このコミュで描かれている美也の活躍は非常に分かりづらい。しかし、美也が内側に持っている気持ちや考えを、行動でここまで上手く描写しているのは見事としか言いようがない。

 

こうして考えていくと、一連のコミュは、美也上位イベントのコミュとしてふさわしかったなぁと、そんなことを思うのである。

 

 

 

(余談)

 ストーリー中盤、美也とまつりが「謝罪合戦」になってしまう場面がある。記憶を取り戻してあげることができていない現状に少し弱気になってしまう美也。それに対し、まつりも申し訳なさを感じてしまう。

 

 

これを止めたのが未来だった。「絶対になんとかなる」と、持ち前の明るさで美也とまつりを勇気づける。

 

 美也は「自分に何が足りないか」「自分は何ができないか」を常に認識している賢い子だ。良くも悪くも自分で考えすぎてしまう子なのである。だから、今回も自らの力不足を悔やみ、まつりに謝ってしまった。一方まつりも、普段ならいざ知らず、記憶を失っていることへの負い目もあり、弱気になってしまった。

 

このユニットに未来がいなかったら、きっともっと暗い展開になっていたように思う。「約束したのに、記憶を取り戻してあげられない」という美也の責任感と、「みんな私を知っているのに、私はみんなを知らない」というまつりの負い目で、負のループに入ってしまっていたかもしれない。未来の底抜けの明るさが、このユニットを救ったのだ。

 

 タウラスに未来がいてくれてよかったと、宮尾美也担当プロデューサーとして心から思う。